光化学系Ⅰ反応中心は,およそ80kDaの2種の相同なタンパク質から構成される.その一方のタンパク質をコードするのが psaB 遺伝子で,他方のタンパク質をコードする遺伝子はpsaAである.真核光合成生物では, psaAとpsaB遺伝子は葉緑体ゲノムに存在する.クラミドモナスを除く葉緑体ゲノムやシアノバクテリアのゲノム上では, psaAとpsaB遺伝子は隣接して存在する.PsaBは膜を貫通するヘリックスを11もち,アンテナクロロフィルの他に,電子伝達成分としてP700のクロロフィル(eC-B1),アクセサリークロロフィル(eC-B2),電子受容体A0のクロロフィル(ec-B3),電子受容体A1のナフトキノン(Qk-B)を結合する.