ME型CAM植物[ME type CAM plant]

 CAM植物は夜間に蓄積したリンゴ酸を,昼間の気孔が閉じた状態で脱炭酸(CAM日周変化の第Ⅲ期)し,二酸化炭素をRubiscoに反応基質として供給する.このときNADP-リンゴ酸酵素(NADP-ME)またはNAD-リンゴ酸酵素(NAD-ME)により脱炭酸を行っているものをME型CAM植物という.脱炭酸の結果,二酸化炭素とともに生じるピルビン酸は,ピルビン酸・リン酸ジキナーゼ(PPDK)によりホスホエノールピルビン酸(PEP)へと転換されたのち,糖新生経路を経て可溶性の糖やデンプンとして蓄えられる.PEP-CK(PCK)型CAM植物とは異なり,葉に高いPPDK活性が検出されるが, PEPカルボキシキナーゼ活性はほとんど検出されない.代表的なものとして,コダカラベンケイソウ(Kalanchoë daigremontiana),Sedum praealtumなどがある.

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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:43:07