渦相関法[eddy correlation method, eddy covariancemethod]

  乱流場において変動する2つの量の相関関係を調べることにより,物質やエネルギーの輸送量を直接測定する方法.たとえば鉛直方向の顕熱輸送量Hは空気の定圧比熱Cpと空気の密度ρを用いてH=cpρw'T'と表され,鉛直風速の変動成分w'と気温の変動成分T'を測定して相互相関を求めることにより計算される.渦相関法では,風速や気温,測定対象とする物質の濃度などの瞬間値を必要とするため,応答の速い測器を用いて10 Hz 前後のサンプリング速度でデータ取得を行う必要がある.近年では測器の改良により,植物群落上で顕熱,水蒸気,二酸化炭素などの輸送量を渦相関法により連続測定することが可能になった.ただし,渦相関法は測器の設置場所1点での輸送量を求める方法であり,周辺の地形や群落の状態が空間的に不均一である場合には,空間代表性の問題が生じるため特別な注意が必要である

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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:42:59