Michel, Hartmut, 1948-.ドイツの生化学者, 1987年以来マックスプランク生物物理学研究所長.ハロバクテリアのバクテリオロドプシン膜(紫膜)で光依存ATP合成を示し,ATPaseを同定する研究で学位を得た.その後,この紫膜を結晶化することに成功したが,これは膜タンパク質が結晶化できることを示した最初の事例であった.これに力を得て,光合成膜タンパク質の結晶化に挑戦し, 1981年紅色細菌Rhodopseudo-monas viridisの光化学反応中心タンパク質の結晶化に成功した. 1982年この結晶のX線構造解析にフーバー,ダイゼンホーファー,三木邦夫らの共同研究チームが組まれ, 1984年にはその三次元構造が明らかにされ,この業績によって,フーバー,ダイゼンホーファーとともに1988年ノーベル化学賞が与えられた.