bacteriochlorophyll g'(BChl g')とも書かれる.バクテリオクロロフィルgのバクテリオクロリン環のC132位に結合している-Hと-COOCH3の立体配座がバクテリオクロロフィルgと逆転しているものをバクテリオクロロフィルgエピマー(正式にはC132 epimer of bacteriochlorophyll g)という.バクテリオクロロフィルgを主な光合成色素としてもつヘリオバクテリアで,その反応中心クロロフィル(P798)当たり2分子のバクテリオクロロフィルgエピマーが存在することが知られている.ヘリオバクテリアは光化学系Ⅰの始原型の反応中心をもつので, P700の場合と同様にP798の構成成分がバクテリオクロロフィルgエピマーである可能性が考えられるが,明確な証拠はまだ得られていない.