トルバート[Tolbert, N.E.]

  Tolbert, N. Edward,1919-1998.米国アイダホ州(Twin Falls)に生まれ,カリフォルニア大学バークレー校卒業(1941),第二次大戦中は空軍士官として太平洋戦争に参加した.ウィスコンシン大学でグリコール酸オキシダーゼの研究によりPh.D.を取得した(1950).カルビン研究室,オークリッジ国立研究所を経て1958年ミシガン州立大学教授になるまで,植物のセドヘプツロース代謝のほかは一貫してグリコール酸代謝の生化学的研究を行った.内外の研究者を集めて退官まで研究指導を続け,葉内で同経路を分担する葉のペルオキシソーム発見(1968)およびミトコンドリアの役割, Rubisco (ルビスコ)のオキシゲナーゼ活性によるホスホグリコール酸への18O取り込みとグリシン,セリンヘの代謝(1971)を明らかにして光呼吸経路を完成した.彼はこれを“光合成炭素酸化(PCO)C2回路"と名づけた.晩年は光呼吸の制御,藻類CO2濃縮機構の研究や大気のCO2上昇を回避する対策にも関心が深かった.

関連項目


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:42:53