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#freeze
*光検出磁気共鳴[optically detected magnetic resonance, ODMR]
光学遷移のなかに電子磁気モーメントのエネルギーが含まれているとき,光学遷移観測中に電子磁気共鳴の電磁波を同時にかけてその効果を観測する方法.光とEPRの二重共鳴で基底状態と励起状態間の遷移を光の吸収で観測するとき,その中に含まれるエネルギー準位は分解されないが, [[EPR]] (電子常磁性共鳴)の起こる準位が含まれているときはマイクロ波の共鳴吸収によりエネルギー準位の占有率が変化するので,光吸収の強度が変化する.分解能はEPR並みで,光の強度で観測され,主に反応中心の三重項研究に用いられる.ゼロ磁場では,三重項のエネルギー準位間の遷移に対応するマイクロ波は固定して,光の波長を変えて検出する.また通常のEPRの試料共振器内にある試料に吸収波長の光照射を行い,透過光を受光器で観測し,磁場を掃引すればEPRと同じ信号が感度よく観測できる.観測する対象が吸収か蛍光かによって光吸収検出磁気共鳴(ADMR)か[[蛍光検出磁気共鳴]](FDMR)となる.光合成細菌,光化学系Ⅰ,光化学系Ⅱの[[反応中心クロロフィル]]の三重項はいずれも観測されており,偏光により双極子相互作用の方向についての情報が得られている.