#freeze
*リンゴ酸[malic acid] [#ifc5b849]
  C&subsc(4);H&subsc(6);O&subsc(5);,分子量134.1.p'''K'''&subsc(a);=3.3および5.1の[[C&subsc(4);化合物 >C4化合物]]のジカルボン酸.[[クエン酸回路]]の中間体の一つで,ミトコンドリア内ではフマル酸からフマラーゼによって可逆的に合成される.またリンゴ酸は[[NAD-リンゴ酸デヒドロゲナーゼ]]によって[[オキサロ酢酸]]に可逆的に分解される.細胞質でのリンゴ酸の合成・分解もこの酵素による.色素体内では[[NADP-リンゴ酸デヒドロゲナーゼ]]により[[オキサロ酢酸]]からリンゴ酸が合成される.[[CAM植物]]では,夜間リンゴ酸が液胞内に蓄積し,昼間脱炭酸されてリンゴ酸が消費される.この脱炭酸過程は[[C&subsc(4);植物 >C4植物]]にも存在し,[[NADP-リンゴ酸酵素]]および[[NAD-リンゴ酸酵素]]によりリンゴ酸から[[ピルビン酸]]を生成する.トウモロコシなどの[[NADP-ME型C&subsc(4);植物>NADP-ME型C4植物]]では,リンゴ酸は[[葉肉細胞]]から[[維管束鞘細胞]]へ輸送される.このような[[C&subsc(4);植物 >C4植物]]をリンゴ酸生成型C&subsc(4);植物とも呼ぶ.リンゴ酸は[[アポプラスト]]にも存在しており,[[気孔]]の開閉の信号物質になるという報告がある.また,一般に液胞にも多く存在し、篩管液にも[[転流]]物質として存在する.発芽種子などの貯蔵脂肪を糖に変換する活性が高い組織では,[[グリオキシソーム]]にある[[グリオキシル酸回路]]で,アセチルCoAと[[グリオキシル酸]]からリンゴ酸シンターゼによってもリンゴ酸が合成される.

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